五郎島金時篇

第3回 いよいよ秋の収穫祭!五郎島金時まつりに行ってきました。

夏の暑さや台風を乗りこえ、
五郎島金時のおいしい季節がやってきました。

かつて金沢で貴重な食糧だったさつまいもが、今では幅広い料理やおやつに、みんなから愛される存在に。
そんな自然の恵みや、先代の方々への感謝をこめて、今年も五郎島金時の収穫祭が開催されました。
五郎島金時のふるさとをめぐる旅の最終回は、五郎島金時まつりのレポートと、
昔ながらの地元の魅力として、九谷焼の絵付け体験と近江町市場をご紹介します。

五郎島金時の晴れ舞台に、全国からたくさんのおいも好きが集合!

早くも紅葉が赤く色づきはじめている金沢で、秋分の日(9月23日)に五郎島金時まつりが開催。
新物の五郎島金時をひとくち味わいに、今年も全国からたくさんのご家族が参加されました。
地元金沢から、遠くは静岡や愛知まで!

さつまいもの集荷場が、
たのしいお祭り会場に

会場はJA五郎島さつまいも部会の集荷場。収穫シーズンまっただ中のこの季節、ふだんは段ボールが山積みの倉庫が、当日はにぎやかなイベント会場に。
五郎島金時まつりは、さつまいも部会長の挨拶からはじまり、ステージでは、石川テレビのゆるキャラ“石川さん”が登場し、金沢弁たっぷりのテーマソング「石川サンバ」をみんなで踊ったり、五郎島金時アイスの親子で早食い大会など、イベントが盛りだくさん!
ケースいっぱいに詰められたおいもの本数を当てる、本数当てクイズや、籠に入ったおいもの重さを当てる目方当てクイズなど、親子で楽しめるコーナーも。

とれたて、焼きたての
おいもはこっぼこぼ(ほくほく)。

農家さんイチオシの五郎島金時の焼きいもを試食。“そろっそろ(すらっとした)”の1本を選んでいただきました。おいもを半分にぱかっと割ると、アツアツの湯気ととも、やさしい甘い香りに包まれました。さつまいも本来の自然な甘みが詰まっていて、まさに“こっぼこぼ”のおいしさを堪能!

農家のみなさんの手作り
“おいも料理”にほっこり。

農家のご家族のみなさんもお手伝いに。焼きいもをはじめ、めった汁(豚汁)やお芋スティック、芋ごはんなど、新物の五郎島金時を使ったお料理の出店をされていました。 大きなお鍋でぐつぐつと煮込んでいるめった汁。中にはさつまいものほか、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、豚肉、ねぎなど、本当に具だくさん。 からだの芯からぽかぽか温まるようで、秋冬の金沢には欠かせません。こうして煮込んだ五郎島金時も身がつまっていて、とっても美味でした〜!

たくさん掘れるかな?“こっぼこぼ”のおいもをみんなで収穫!

  • お楽しみは、
    やっぱりおいも掘り♪

    人気の年は、参加者が抽選になることもあるという五郎島金時まつり。おいも掘りのために、長靴に帽子、軍手と、みなさんの装備もバッチリ!グループごとに分かれて集荷場のすぐ裏にあるさつまいも畑に向かう姿は、まるで大人数の遠足のようでした。

  • 子どもも、大人も真剣勝負!

    それぞれの参加者ごとに、掘る場所を割り当てられて、みんなでいっせいにおいも堀り!自分の顔ほど大きなさつまいもを見つけてご満悦な子どもたちの隣で、堀り忘れがないかパパママも必死です。親子3代で遊びに来ていたり、友だち家族と一緒に参加されている方も。

  • おいもを掘るたのしみは、
    まるで宝さがしのよう。

    わたしも混ざって、さつまいも掘りを体験。
    ツルの色が黄色く変わっている部分においもがついていると、農家さんに教えていただき、ツルに注意しながらまわりの土をかきわけてみると、おいもがぞろぞろ!おぉ!さすが、五郎島の砂丘の砂地は、掘っても砂浜の砂のようにさらさらとしていて、小学生以来の芋掘り体験に、
    すっかり感激してしまいました。

掘ってたのしい、食べてしあわせ。五郎島金時まつりには、たくさんの笑顔がいっぱい!

たくさんのおいもを掘れて、子どもたちもすっかり満足気。
日頃から五郎島金時を食べているみなさんから、
グリコの地元ポッキー五郎島金時味も「おいしい!」とご好評をいただきましたよ。

筆で描く楽しさがやみつきに。北陸の伝統工芸・九谷五彩を体験!

金沢には北陸の伝統工芸を体験できる場所がいくつもあります。
今回は、長町武家屋敷のすぐ近くにある古民家を改修した
アート施設atelier & gallery creavaにて、九谷焼の絵付けを体験。
店長の藤丸枝里子さんが、お皿選びから、デザインや配色まで、お手本を見せながら丁寧にアドバイスをくれました。

  • まずは、
    九谷焼きのいろはから。

    この日体験したのは、緑・黄・紫・青・赤の5つの絵の具を使う、”九谷五彩”の絵付け。
    九谷焼の華やかな彩りのイメージとは異なり、焼く前の絵の具の色はすこしにごったような地味な色。盛り絵の具といって、厚めに塗ることで、焼きあがりの発色がより美しくなるのだそう。

  • 五郎島金時をモチーフに。
    さて、どんなお皿にしよう。

    お気に入りの形の器が決まったら、さっそく紙にデザインを下書きして、お皿に筆で描いていきます。お花の模様や動物など、かわいいイラストの図案辞典がいくつも置いてあるので、ふだんあまり絵を描かない方でも、気軽に楽しめそう。わたしはせっかくなので、さつまいもをモチーフに。葉っぱとおいもの構図に悩んでいたら、先生がアドバイスをくださり、無事に下書きができあがり。

  • いざ、絵付け。
    たっぷり絵の具で、
    筆を遊ばせて。

    まず、五彩とは別の黒の絵の具でイラストのラインを。続いて、色を重ねていきます。 ねっとりとした生クリームくらいの固さの絵の具を、たっぷり塗ります。今回はさつまいもの葉っぱの部分に緑、おいもの部分に黄と紫の絵の具を、けっこうもりもり! あっという間に、塗り終わり。
    少しくらい失敗しても「それも味」と思えると、塗るのがどんどん楽しくなりましたよ♪お皿の裏面には、小さく朱色でサインを。

1ヶ月後、焼きあがりの作品が到着!
楽しかった記憶が蘇りながら作品を見てみると、もりもりに塗った絵の具が、見事に九谷焼きらしい鮮やかな発色にしあがっていました。

金沢人の台所、近江町市場を散策。

最後に訪れたのは、観光客から地元の人たちまでが訪れる、活気あふれる近江町市場。
威勢のいいかけ声が飛びかう魚屋さんをはじめ、行列のお寿司屋さん、
四季の地場野菜をあつかう八百屋さんが並んでいます。
地元の人に教わった、こだわりのイチオシ店に行ってきました。

夏はどじょう、
冬はかにで1本勝負。
家族で営む「みやむら」

「どじょうの蒲焼き10本」「はいよ〜」
そんな地元のお客さんとのやりとりが耐えないのは、市場のむさし口からほど近く、ずらりとならんだ美味しそうなうなぎに目が止まる小さな魚屋さん。夏はうなぎとどじょうの蒲焼き、秋冬になると近海のかにを専門においているみやむらさんです。

うなぎもどじょうも国産の活きたものにこだわり、タレも含めてすべてが自家製。こっそり覗かせてもらったお店の裏には樽のなかにまだ生きているどじょうがいっぱい。その活きの良さったら! 甘じょっぱい自家製のタレがとってもおいしく、どじょうの苦味もなく、ついついもう1本!と言いたくなるお味でした。地元の方々がひっきりなしに買いにくるのも納得です。

からだにやさしいひとくちが
嬉しい。オーガニックの
穀物屋「たなつや」にも、
五郎島金時味を発見。

市場の十日町口の近くにあるたなつやさんは、自社農園で育てたオーガニックな穀物や、それらを原料にした調味料やお菓子をおいているこだわりの自然食品店。
なかでも、お米と大麦から作るオーガニックの甘味料・米あめを使った砂糖不使用のジャムが人気です。加賀野菜や地場の果物を使った、金沢あめちゃんジャムには、五郎島金時味も!とろ〜り食感で、やさしい甘み、しっかりとさつまいも味のするジャムでした。とってもかわいいパッケージなので、おみやげにもぴったり◎

こちらは五郎島金時味のソフトクリーム!
砂糖は使わず米あめを、牛乳の代わりに豆乳をベースにした、とってもヘルシーですっきりした味わいのソフトクリームです。
先ほどの五郎島金時味の金沢あめちゃんジャムがたっぷりトッピングされて、味のアクセントに。国産小麦のこだわりのコーンで、最後の一口までおいしくいただけました。

ご協力頂いた皆様 ・JA金沢市 五郎島さつまいも部会様 ・atelier & gallery creava様 ・金澤大地 たなつや様 ・近江町市場 みやむら様 ・近江町市場 北形青果様

とれたて通信専属レポーター

やさしい甘みのさつまいもは、料理にもお菓子にもぴったり!

掘った五郎島金時はさっそく自宅でコロッケとおいもプリンにして、おいしくいただきました。金沢の農家さんたちの想いのつまった”こっぼこぼ“が全国の人たちにも届きますように!

取材 / 西谷渉(にしたに・あゆみ)旅・映画・ごはんが好きなフリーライター。フランスとフィンランド在住経験あり。日本各地や世界のいろんな国を旅して、その土地の人の暮らしを見るのが好き。

  • 第1回 「こっぼこぼ」で自然な甘みのさつまいも♪五郎島金時のおいしさ発見!
  • 第2回 金沢を案内してくれるのは、留学生のアガタさん。五郎島金時を使った和菓子体験から。
  • 第3回 いよいよ秋の収穫祭!五郎島金時まつりに行ってきました。

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